ライター(大学ジャーナリスト)石渡嶺司のブログ


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草思社の年度版にドラマあり

 『進路図鑑2010』『就活のバカヤロー』は絶賛発売中!

 昨日は取材デー。いい話を聞けました。

 さて本日、ご紹介したいのは草思社の『2009年版プロ野球問題だらけの12球団』(草思社、小関順二)。

 スポーツライターの小関順二さんが12球団の戦力分析やドラフト結果をまとめています。

 この本はまず2000年に刊行されました。7刷まで行ったこともあり、年度版化。
 年度版と言っても、トレードや引退、コンバートなどがありますから、全部書き下ろしです。

 2001年以降は大売れはしないまでも、一定ファンを獲得したのでしょう。2007年まで順調に刊行されます。

 ところが2008年1月、版元の草思社が倒産してしまいます。年度版は毎年、プロ野球が開幕する直前の3月刊行。さあどうする?

 と思っていたら、ぴあで刊行されました。私も草思社の本は好きでした。が、倒産した以上は他社から出すのは仕方ないな、と思いつつ購入。

 そして、今年。
 本屋に行くと、おなじみのタイトルが並んでいました。おお、今年も出たか、とすぐ購入。しかし、よーく見ると版元は草思社に戻っていました。あれ?

 エピローグを読んで、震えてきました。

 昨年度版をぴあから出版するに際して、担当していただいた元永知宏さんには「1年だけやらせてください。来年は草思社で出したいので」と断わり、了解していただいた。こんなわがままをよく聞いてくれたなと思う。

 わがままどころではありません。それだけ、小関さんが草思社への思いが強かった、ということでしょう。そうした要求を出す著者も凄いし、それを飲むぴあの編集者も凄いとしか言いようがありません。

 推察するに、ぴあ社内でも相当論議があったと思います。それを押し通して、1年だけ出して、翌年には再建した草思社に戻す決断は、小関さんの力量を評価したからなのでしょう。

 ケンカ別れして、他社から出す、という話はよく聞きますが(お前が言うな)、1年限定で出して戻す、という話ははじめて聞きました。

 小関さんは1952年生まれ、今年で57歳。私は現在、34歳。23年後、小関さんのように力量を評価されているかどうか、色々と頑張らないとなあ…。

 プロ野球なんぞどうでもいい、という出版関係者もエピローグは読んでみてください。

 
by reiji0 | 2009-04-03 10:22 | 日記