ライター(大学ジャーナリスト)石渡嶺司のブログ


by reiji0
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『15歳からの大学選び』をどうしよう?

 

新 13歳のハローワーク

村上龍 / 幻冬舎



 村上龍さんの『13歳のハローワーク』が新版となり、先月発売されました。同時に『13歳の進路』も刊行され、各書店・アマゾンでも絶好調です。

 『ハローワーク』についても評価・ツッコミどころはあるのですが、それは置くとして。
 アマゾンなどを見ていると、同時に売れている本のうちの一冊が『15歳からの大学選び』。

大学受験ナビ 15歳からの大学選び―「なりたい自分」になるための進路を決める!

石渡 嶺司小学館

 



 他でもない私の本です。この記事を書くときに確認したところ、2008位でした。
アマゾンでは、

 1~100位:バカ売れ
 101~1000位:好調
 1001~3000位:そこそこ
 3001位以下:ぼちぼち、もしくはばったり
※30001位以下は上下しても一喜一憂しても意味なし

 というのが私の実感です。ですので、2008位ということはまあそこそこ売れているということでしょう。
 自分の本が売れているのは良かった、ということになるはずなのですが、事はそう簡単ではありません。

 何しろ、刊行が2004年。明らかに古い本です。
 司法の章なら法科大学院の制度設計のみ!今ではどの法科大学院が撤退するかどうかという議論の最中。明らかに時代遅れです。

 このネタ、前にブログに書いた気もしたのですが、もう一度ご説明しますと。

2004年:『15歳からの大学選び』刊行
→刊行前に売れたら年度版化を主張し口頭では了承
→そこそこ売れて増刷決定
→続編刊行も決まる
2005年:『15歳からの大学選び トレンド業種志望編』刊行
→増刷1回のみ
2006年:2冊合計4万部越える。
→石渡「事前の約束通り、改訂版の刊行を」
→小学館「当面はこのままで行く」
→石渡「当初の約束と違う。それに情報を新しくしないと読者にも不誠実」
→小学館「うちは改訂版を出さない。他社から出したいならご勝手に」
ご勝手にやらせていただく、ということで他社と交渉開始、某社と8割方話まとまる。
→石渡「条件として年度版を契約書に盛り込むこと、それから大学・専門学校への批判トーンは一任すること、そのために大学等の広告を入れないこと」
→某社「了解した」
2007年
→某社「年度版の条件を外すか、大学などの広告を入れるかどちらかにして欲しい」
→石渡「条件は当初伝えた通りでいずれかを外すことは考えてない」
→某社「うちとしてはどちらかを外してもらわないと刊行できない」
というわけで某社との話、ご破算に。
9月、『最高学府はバカだらけ』刊行。それなりに売れる(最終5.5万部)。偶然、光文社ペーパーバックス編集部(現・ビジネス編集部)に知っている編集者がいて話を持ち込む。
→石渡「…というわけで条件は(以下同上)」
→編集長「広告とか入れるわけない。話も面白いしいいんじゃない」
というわけで刊行決定。
2008年:『時間と学費をムダにしない大学選び』刊行
→契約書の付帯条項として「一定部数を超えたとき、年度版について話し合う」との一文入れる
→ほぼ完売(初版1.5万部)し、翌年版出すことに
→『就活のバカヤロー』ベストセラー化の影響で大学生も読者対象とすることに
2009年:『進路図鑑2010』刊行
→条項の%、一応越える(初版2万部)が前年よりやや落ちる
→大学生協ではほぼ売れず
→翌年版出すことに決定。読者は高校生に絞ることに。タイトルも2008年のものに戻すことに
2010年:『時間と学費をムダにしない大学選び2011』刊行

 こういう経緯があります。つまり、『15歳からの大学選び』は著者である私からすれば旧版でしかなく、売れても全く嬉しくはありません。
※売れてもそれほど印税が入るわけではないとか色々な話があるが、その辺は割愛(笑)

 むしろ、古い情報しか掲載されていない本がいまだに全国の書店に並んでいるのは実に恥ずかしい。
 実は小学館には何度か、絶版を申し入れていますが、全くと言っていいほど無視されています。
 でも、タイトル買いする方からすればそんなことは関係ないわけで。
 それが、アマゾン2000番台という結果なのかな、と。紀伊國屋はじめ全国の書店でも、そこそこ売れているんですよね…。

 ここで、絶版しない小学館が悪い、というだけで終わらせるのも一つの方法です。実際、小学館が絶版にしてくれないとどうしようもないわけで。

 ただ、それだけで私個人が免罪になるかというとそうは思えません。やはり、私も責任はあるわけで。
 せめてもの、ということでここに自著ながら、不買を読者の皆さんに呼びかけたいと思います。
 それから、書店さんには返本を、小学館には引き続き絶版を求めていきます。

 いや、本当に買っていただける(店頭に並べていただける)なら、『時間と学費をムダにしない大学選び2011』をぜひ。『15歳からの大学選び』から三世代進化し、内容もはるかに充実しています。
by reiji0 | 2010-04-03 23:52 | 日記