ライター(大学ジャーナリスト)石渡嶺司のブログ


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就活早期化肯定論には賛成できない

 『就活のしきたり』(PHP新書)は10月15日発売予定。

 というわけで、再校ゲラを受け取り、あとは数字確認だけという石渡です。

 この中で就活早期化をファシズム並みに危険とまで書き、ああ、これでまた色々もめるな、と。

 もめるついでに書くと、私は早期化・長期化に大反対であり、そのためにも法制化すべきと考えています。

 その理由は2つ。

 1)学生の学業や大学生活に大きな影響が出る
 
 2)大学教育が成り立たない

 という話をすると、まあ、あちこちから反対論が出てきます。

 反論1)早期化・長期化で仕事についてきちんと考える機会が増える
 反論2)昭和40年代だって、早期化していた。
 反論3)短期決戦になると、決まらない学生が増えるし、成長の機会もない
 反論4)早期化を阻止しても、学業優先にはならない

 で私のツッコミは以下の通り。
 反論1への反論)
 仕事について考える機会を、ということであれば、法制化して、大学教育の中に組み込めばいいでしょう。
 現状は会社説明会だ、インターンだと好き勝手に展開していて、学生がそれに振り回されています。

 反論2への反論)
 昭和40年代、確かに就活は早期化していました。しかし、当時は高度成長の真っ只中。しかも、高校生の大学進学率が低く、大卒者は希少価値がありました。
 男子のみで言えば、就職率は70~80%と高かった時代です。
 今は低成長・学生多数・就職率低めと状況が違いすぎます。昔と同じと言い張るには無理があるのでは?

 反論3への反論)
 成長の機会というのであれば、それは大学のキャリア教育なり、本来の学業なり学生生活なりに委ねるべき話です。就活が成長の機会の全てと言い張るのはおかしいでしょう。
 決まらない学生が増えるというのは可能性でしかありません。その可能性に対応するには新卒の定義を卒業3年以内に拡大すればいいだけです。

 反論4への反論)
 学業優先にならない学生は確かに出るでしょう。そうした学生でも、就活に振り回されない分、学生生活を早期化以前の学生のように送れるようになるはず。
 そもそも、学業優先にならないからといって、それは早期化阻止をしなくていいという理由にはなりません。

 うーん、どう考えても早期化・長期化歓迎派とは意見があいませんね。

 新卒定義拡大以外の採用自由化については反対なのですが、これについてはいずれまた。
by reiji0 | 2010-09-26 01:07 | 日記