ライター(大学ジャーナリスト)石渡嶺司のブログ


by reiji0
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とある大学関係者からの13項目への回答

石渡嶺司様

佐藤社長との対談USTと、ブログを拝見しました。

私は以前、職場の倒産を経験しており、「企業が生き残りに必死、そのためには良い人材が欲しい」というのは理解していて、就活を「企業戦略に基づく採用活動」という視点で見ています。一方で、学生も将来は企業の側に立つわけですから、学生のことを考えることも、企業にとっては必要です。

そういった視点で、石渡さんが佐藤社長への質問として書かれている各項目について、私の意見をまとめてみました。『就活廃止論』を読んでないので、本に関わることと、佐藤社長自身でしか答えられない質問は省略します。

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1)アルバイトと全く同じ仕事をするインターンシップ、いわゆるアルバイターン・名ばかりインターンシップを学生が見分ける方法はあるのか?

A:無いと思いますので改善が必要。4)の意見を参照。



4)貴社がアルバイターン・名ばかりインターンシップを学生に紹介していなかったとしても、他社が紹介していれば変わるところはない。ならば法律で規制するしかないと石渡は考える。このインターンシップの法規制案についてはどのようにお考えか?

A:規制というよりは開示ではないでしょうか。例えば大学はシラバスを開示しています。同様の形で、事前に内容が分かるようにした上で、募集すべきだと思います。開示項目は法律などで決めるべきかも。開示することで、その通りに行う責任が生じると思いますし、それでもやりたい学生はやればよいです。事故発生時などの対応も開示の基本項目だと思います。




8)「インターンシップを厳格に定義、1日インターンシップや名ばかりインターンシップは禁止」「内定取り消し学生に対する権利の保護」「就活期間以外は広報目的の企業説明会・合同説明会も含めて禁止」「就活期間は4年生・修士2年の夏休みから開始」「従業員数の少ない小規模企業以外は外資系企業も含めて就活期間を厳格に維持。違反企業には罰則を課す」「新卒の定義は卒業後3年以内とする。また、留学などの理由による留年者への差別を禁止する」などを盛り込んだ就活保護法を石渡は提言している。この就活に対する法規制に対して反対のようだが、その理由は?

A:採用企業側から見たデメリットは大きいと思います。また「就活期間以外は広報目的の企業説明会・合同説明会も含めて禁止」は、学生にとってもデメリットです。説明会に行きたければ1年生でも行けばいいのでは。余談ですが、私は中学や高1・2年のときにもオープンキャンパスに行けば良かった…と思ってます。単純に楽しいし、高校進学や、文系・理系などの選択に絶対に役立つと思います。ああ、1日インターンシップとオープンキャンパスって似てますね、そういえば。

話を戻すと、この「就活保護法」は現状では法律として問題も多い気がします。例えば「夏休みっていつからいつまでですか?」「小規模企業って何ですか?」「留年しても1ヶ月だけ留学したらOKですか?半年はどうですか?」など。このあたりは法律家の意見も聞かれてはいかがでしょうか。


9)すごくない学生に対して「すごい学生」になれ、と言っても、いじけるだけと思うがそれについてはどのようにお考えか?

A:「すごい」っていう表現は微妙ですが、1~2年生の早期(「すごい」か「すごくない」か決まってない段階)に言うのは良いと思います。また「こんなことやってる学生もいるよ」という実例紹介も早期にすべきですし、それを聞いて「自分にはそんなの絶対ムリ」と思う学生は、ちょっと問題アリです。社会に出たら、ムリなこと(しかもやりたくないこと)をたくさんやらされますから、ムリっぽいことを試しにやってみる経験はしておくと良いと思います。
逆に、3年生になってからプレッシャーを与えても、あまり良い影響は無い気がします。



11)学生時代に起業するプロ学生を肯定されている。そもそも起業できる環境にある学生は難関大を中心にごく少数と考える。起業できる環境にない学生はどうすればいいのか?

A:大学がコンテストで資金援助をする場合がありますが、それも「ごく少数」に含まれているのかもしれないですね…。ただ、小規模でも、ビジネスでなくても、「やりたいなら、ムリっぽくてもやってみる」というのは必要かなと。もちろん、サークル活動の一環としてのチャレンジでも良いし、別に起業である必要はないです。就活って、とりあえずは従業員を目指しているわけですから。

さらに違う視点から書くと、「フェアトレード」といった社会起業をしている学生も多数いますが、これらの場合は、それで生活している海外の仕入先や従業員がいるなど責任が重く、始めるよりは、やめるほうが難しいようです。

各項目に対する意見は以上です。

最後に、ちょっと気になっているのが、早期の段階で「普通の学生でも内定とれる」と聞いて、学生が何の努力もせず最終的に内定を取れなかった、というような場合です。制度を批判するのは良いのですが、学生に誤ったメッセージが伝わらないか、少し心配です。結局、採用するかどうかを決めるのは企業なので。

この点、勝間さんのような「強くなれ論」は、「お前の強さが足りなかったんだ!」で済むのでしょうけど。
ちなみに、某起業家の「できるまでやれば、必ずできる」というメッセージに対して、私は
「痛くなるまでやれば、必ず痛い。眠くなるまで起きていれば、必ず眠い」
と主張しています。まだ誰からも否定されたことがありません。
まぁつまり、「強くなれ論」って、それくらいズルイと思ったりもしています。

それでは、今後も佐藤社長との展開を楽しみにしています。
(ひろゆきさんとの対談も会員登録料525円払って見ました。面白かったですよ)
by reiji0 | 2010-10-25 22:35 | 日記